研究科長挨拶

 本年4月に研究科長に就任しました平野かよ子です。大学は学部と研究科の教育を本務としながら、教育と研究、地域貢献等とをどのようにバランスを取り、大学としての特色を出していくかが問われる昨今です。本学は学部教育を基として博士後期課程が設置されていることを強みとして、研究科の教育と研究を豊かなものにしていきたいと思います。研究科は大学院の課程に入学する院生だけではなく、科目等履修生など多くの院生を迎え、フルタイム学生さんと社会人学生さんとが混ざり合い刺激し合って、実践の学である看護学を今日の時代に即して改めて体系化することの一端を担っていくことができればと思います。

 最近、さまざまな領域で「文理融合」のあり方が模索されています。看護学はまさに自然科学のみならず人文社会科学を融合させた学問と思います。しかしこれまでの看護の研究のまとめ方は、いわゆるIMRDといわれる自然科学分野で用いられている基本構成をなすものが主流です。IMRDとは、はじめに(Introduction)、目的・方法(Method)、結果(Results)、考察(Discussion)です。人文社会科学の領域の構成は、序章、本文(基本的視座、方法論、本論)、結論といった形を取るものもあります。

 研究は実践者ではなく研究者の立ち位置でなされなければならないというものもあれば、実践者でもあり研究者でもある位置での研究方法論もあってもよいのではないかと思います。

 様々な研究方法論と研究手法を学びつつも既存のものにとらわれず、しかし独善に陥ることなく看護を著わし、「なるほど、これが看護職者が行っている看護の本質ね」と看護を知らない方々も納得し感動する研究を宮崎県立看護大学から発信していきたいと思っています。

                               研究科長 平野 かよ子