概要
本学では、学術・教育の発展を目的とし、1)交流大学との情報交換により本学教員や学生の視野の幅を広げ、2)本学で築いてきた看護学・看護教育を発信し、3)学術的・教育的協力を通して、国際的にネットワークを広げるため、海外の大学とも交流しています。
現在、主にアジア諸国との学術・教育交流に重点を置き、チェンマイ大学(タイ)・朝鮮看護大学(韓国)・イッサン大学(インドネシア)・メディストラ大学(インドネシア)の看護学科などと学術・教育交流協定を締結しています。
短期海外派遣奨学金プログラムでは、長期休暇を利用した短期海外研修のための助成金を支給しています。派遣された学生は、帰国後、帰国報告会、大学祭、オープンキャンパスなど学内外に向けた報告活動を行っています。また、より多くの学生が自由に海外の生活文化を体験できる短期海外研修プログラムも提供しています。
新型コロナウイルス感染拡大のため令和2年度から令和4年度まで派遣を中止していましたが、令和5年度から再開しました。
各プログラムの紹介
短期海外派遣奨学金プログラム
本学での学びを土台に、海外で挑戦してみたいこと・学んでみたいことを、学生自らが形にした短期留学です。夏期・春期休業期間を利用した短期留学企画を募集し、書類審査(必要に応じて面接審査)の結果、原則2件に対し留学を支援するための助成金を支給しています。
短期海外研修プログラム
チェンマイ(タイ)研修プログラムチェンマイ大学の学生寮に滞在し、講義、演習、施設見学を通してタイの看護、医療、看護教育を学んだり、伝統や文化の違いを学んだりします。また、授業以外でも、学生同士が大変親しく交流しているプログラムです。期間は約10日間です。
韓国研修プログラム地方都市と首都での生活体験ができるプログラムです。光州市では、朝鮮看護大学訪問・施設見学・学生交流など、ソウル特別市では生活文化体験をします。期間は約1週間です。
サンノゼ(米国カリフォルニア州)研修プログラム日系人が多く生活している治安のよいサンノゼ市内でホームステイしながら、サンノゼ州立大学看護学部、高等学校、老人施設訪問などを通して、地域の方々や看護師、看護学生と交流し異文化を体験するプログラムです。期間は約10日間です。
インドネシア研修プログラムジャカルタ市内・郊外の2つの大学訪問、医療施設・地域の保健活動の場などへの訪問を通し、学生、現地看護師との交流が盛りだくさんのプログラムです。期間は約10日間です。
台湾研修プログラム
台中と台北での生活体験ができるプログラムです。台中市では中山医学大学訪問・施設見学・演習・学生交流などを体験します。台北市では博物館見学など歴史や生活文化について学びます。
チェンマイ大学看護学部留学生受け入れプログラム
チェンマイ大学看護学科から短期留学生を受け入れます。期間は約1週間。留学生はホストボランティア(本学学生)宅にホームステイしながら、講義、演習、施設見学・学生交流などを行います。
研究交流
本学教員が、海外の大学等と研究・教育を通して交流しています。
学術・教育交流協定大学
各プログラム紹介
研究交流
精神看護学の研究チーム (川村道子、葛島慎吾)は、「異文化圏における精神疾患患者へ看護の考え方の比較検討」のテーマで、2019年度よりインドネシアのメディストラ大学(STIKes Medistra Indonesia)と共同研究を行っています。各国のさまざまな事情の中で精神疾患患者の基本的人権が否定されることがなく、健康回復につながる確かな取り組みを進めたいという気持ちが一致し、2022年度は、共同研究を実施しました。メディストラ大学(STIKes Medistra Indonesia)のLisna Agustina先生他3名の研究チームとともに、精神疾患患者に対する看護の考え方の国際比較を検討するための視聴覚教材(日本語版、インドネシア語版)を作成しました。両国の看護学生25~30名を研究協力者として募り、各国で視聴覚教材の視聴をしてもらいグループインタビューを実施、内容分析を行い両国間の比較を行いました。両大学とも新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策を講じながら一部オンラインでの実施となりました。インタビュー分析によって、それぞれの国の考え方の特徴が見えてきました。今後の共同研究の第2段階は看護教員の考え方を比較検討し、第3段階は臨床看護師の考え方の比較検討を実施する予定です。