学長からのメッセージ

学長からのメッセージ

宮崎県立看護大学学長 長鶴 美佐子
宮崎県立看護大学学長
長鶴 美佐子

宮崎県は中山間地域が9割を占め、高齢化率が高いという特性があります。そして、多くの宮崎県民が、いつまでも住み慣れた場所で健康を維持しながら暮したいと望んでいます。本学はそのような宮崎県民の願いを叶えるため、1997年(平成9年)に「ナイチンゲールの夢を宮崎に!」という言葉を掲げ、九州で初めての公立の看護大学として看護学部教育をスタートさせました。

2017年(平成29年)には、公立大学法人宮崎県立看護大学となり、宮崎県における看護学の教育、研究及び研修の中核機関として組織力を強化しました。そして、高い資質を備えた看護職者の育成や、地域保健医療への貢献、看護学領域の研究の推進に取り組んでいます。本学はこれらの取り組みを通して、地域社会と連携し、本県の保健、医療及び福祉の充実に貢献して参りたいと思います。

具体的取り組みとして、学部教育では、開学当初より、ナイチンゲール看護論・看護教育論を基とし、「生命の尊さを知り、人々の生命力を高め、心に働きかけ、人々のセルフケア・セルフコントロールを手助けする看護職者の育成」を教育理念とし掲げてきました。この教育理念を胸に、各教員は最新の学問状況や社会の変化に目を向けながら最善の教育に当たっています。

さらに、看護職固有の専門性を追究できる人材育成を目的として、2001年には学部教育課程を土台とした看護学の広がりと深まりを追究する大学院看護学研究科修士課程を設置し、2005年には博士課程を開設しました。これにより、本学は、宮崎県内で唯一、看護学の学士号、修士号、博士号が取得できる大学となりました。

近年では、学部教育で行っていた助産師・保健師教育を、2017年から別科助産課程での助産師教育、2022年に大学院での保健師教育に移行し、より専門性の高い充実した教育を行っています。

また、開学当初より設置している地域貢献活動の拠点である看護研究・研修センターでは、体制整備を進めながら、県民や看護職者の生涯学習支援とその研究に力を入れています。

本学での学びは、看護の対象である人間への理解を深め、看護者として必要な素養を身につけ、発展させていく学びの旅です。この旅では、「看護とは」を自問自答しながら、自らの看護に対する考えを発展させていくことになります。 この学びを支えるため、教職員が一丸となって教育環境を整え、一人一人の学生を大切にしながら日々の教育に取り組んでいます。