教育理念・目的、教育目標、3ポリシー(2021年度入学生まで適用)

教育理念・目的

生命の尊厳を基盤とした豊かな人間性を育成し、かつ深く高度な専門知識・技術を修得させることにより、 看護の果たすべき役割を追究し、社会の幅広い分野において、人々の健康と福祉の向上に貢献できる人材を 育成します。 さらに、看護学および関連する学問領域の発展に寄与することを目的とします。

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教育目標

  1. 人間に対する深い理解と倫理観を培い、人々の喜びや悲しみ、痛みや苦しみを分かちあえる豊かな感性と自己のもてる力を差し出せる温かい心を伸ばします。
  2. 人間を取りまく自然・社会・文化関係を総合的な視野から思考できる能力と、社会情勢の変化や科学技術の発達に主体的・創造的に対応する能力を育みます。
  3. さまざまな健康状態の人々と関わることのできる基本的専門知識・技術を修得して個別な看護ニーズを見いだし、科学的根拠に基づいて対応できる実践的問題解決能力を育みます。
  4. 自己の専門職に対する誇りと責任感をもち、看護の果たすべき役割を追究し、保健・医療・福祉等関連領域の人々と連携できる学際的調整能力を育みます。

アドミッション・ポリシー(入学者受入方針)

教育理念・目的にもとづき、次のような資質を持った学生を求めています。

  1. 健康と生活に関心を持ち、自立した日常生活力を身につけようとしている人
  2. 他者の言葉に耳を傾け、自分の言葉で自分の思いや考えを論理的に表現できる人
  3. まわりの人に感謝し、自分を信じ人を信じ、みんなで伸びていこうとする人
  4. 未知への好奇心と新しいことを受け入れて変化できる柔軟性をもつ人
  5. 大学で学ぶために必要な基礎学力を有し、主体的に学ぶ姿勢をもつ人

カリキュラム・ポリシー(教育課程の編成・実施方針)

本学のカリキュラムは、すべての人々への健康の学習と実践を願ったナイチンゲール看護論を基盤とし、生命の尊さを知り、患者の生命力を高め、心に働きかけ、患者のセルフケア・セルフコントロールを手助けできる看護職者の育成をめざし、科学的なものの見方・考え方を育てながら、体験を通して看護学の概念と実践的能力を身につけることができるように、編成しています。

  1. 人間についての総合的理解を深め、自己の人間性を豊かにする幅広い教養と状況に対応できる判断力を養うため、人間を育む自然、社会、文化的環境について学修する<普遍分野>を配置する。
  2. 看護の対象である人間の身体・精神・社会関係をより詳しく見つめ、内部構造への理解を深める<専門基礎分野>を配置する。
  3. 看護の対象を、地域社会の中のある家族の一員として個別なライフスタイルを送る人間として捉え、看護の専門性を地域健康ネットワークの中に位置づけて理解する<専門分野>を配置する。
  4. これらを積み上げていく教育課程を縦に貫いて、学習の節目ごとに直接人々と接する体験実習等を通して看護者としての自らの成長を自己評価し、発展させていくための<体験・統合科目>を配置する。
  5. 到達目標に照らして自己評価しながら学習する双方向授業を基本として、学生参加型の少人数グループワークや視聴覚教材・メディアを活用した授業、専門科目では<自己学習-グループ学習-個別指導-自己評価>システムを取り入れ、科目間・分野間の連携をはかりながら学生の主体的な学修を促し、きめ細やかな個別指導を行う。さらに、学生が国際的視野を身につけるため、異文化理解へ向けた教育を行い、海外研修の機会も提供する。

ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与に関する方針)

 教育目標に対応させて、看護職をめざす卒業生として卒業時に身につけていることを望む姿として以下に示します。

  1. 人間に対する深い理解と倫理観を身につけ、人々の喜びや悲しみ、痛みや苦しみを分かちあえる豊かな感性と自己のもてる力を差し出せる温かい心を身につけている。
  2. 人間を取り巻く自然、社会、文化関係を総合的な視野から思考し、社会情勢の変化や科学技術の発達に主体的・創造的に対応する基礎的能力を身につけている。
  3. さまざまな健康状態の人々と関わることのできる専門知識・技術を修得し、個別な看護ニーズを見いだし、科学的根拠に基づいた実践ができる基礎的能力を身につけている。
  4. 自己の専門職に対する誇りと責任感をもち、看護の果たすべき役割を追究し、保健・医療・福祉等関連領域の人々と専門職者として協働できる力を身につけている。

教育課程の特徴

本学のカリキュラムは、すべての人々の健康への学習と実践を願ったナイチンゲールの理念を継承して、”看護とは何か”を学問的に解き、教育内容を創出しています。

<教育課程の概念図>で示すように、科学的なものの見方・考え方を育てながら体験を通して看護学の概念と実践的能力を身につけることができるように、一般教育と専門教育とを体系的に統合して編成しています。
一般教育は、あらゆる看護の状況に対応できる判断能力を養うために、諸科学の成果とその形成過程を重視して学び、普遍性を探究する思考を習慣化するという観点から、「普遍分野」とし、<自然界と看護><人間社会と看護><個の尊重と看護><文化と看護>の4領域を配置しています。
専門教育は、看護の基礎科学である「専門基礎分野」と、看護に関する専門科目から成る「専門分野」を配置しています。「専門基礎分野」は、<看護人間学Ⅰ><看護人間学Ⅱ><看護人間学Ⅲ>の3領域を置き、「専門分野」は、<基礎看護学><精神看護学><公衆衛生看護学><在宅看護学><母性看護学><小児看護学><成人看護学><老年看護学>の8領域を置いています。また、体験の積み重ねを通して専門性を追究・発展するために<体験・統合科目Ⅰ><体験・統合科目Ⅱ>の2領域を置いています。

教育課程の概念図

本学のカリキュラムは、生命の尊さを知り、人々の生命力を高め、心に働きかけ、人々のセルフケア・セルフコントロールを手助けできる看護職者の育成をめざし、科学的なものの見方・考え方を育てながら、体験を通して看護学の概念と実践的能力を身につけることができるように、一般教育と専門教育とを体系的に編成しています。

教育課程の概念図

普遍分野

人間についての総合的理解を深め、自己の人間性を豊かにする幅広い教養と、状況に対応できる判断力を養うため、人間を育む自然、社会、文化的環境について学修します。

自然界と看護 – 生命を守る 空気、水、食物など人間を取り巻く自然界と自然が人間に及ぼす影響について学びます。
人間社会と看護 – 生命力を高める 法社会のしくみと制度、情報科学の基礎、スポーツなどについて学びます。
個の尊重と看護 – その人の心に働きかける 人間の心のありようや人間関係の形成の仕方、および他国の言語について学びます。
文化と看護 – セルフケア能力を高める 人間社会の歴史や文化、セルフケアや癒しの方法である音楽や芸術などについて学びます。

専門基礎分野

人間の身体のしくみ、心のしくみ、健康を維持・向上させるための保健・医療・福祉の社会的なしくみについて専門的な学修を進めていきます。

看護人間学 I-身体の内部構造 人間の身体の構造や機能、病気の状態および回復過程について学びます。
看護人間学 II-精神の内部構造 人間の精神の発達特性、精神の病気、人間形成に影響する要因について学びます。
看護人間学III-社会の内部構造 地域社会の健康についてアセスメントする方法、保健・医療・福祉のしくみについて学びます。

専門分野

基礎看護学では看護の理論と基本技術について学修します。精神看護学では、生活者の社会的自立にむけた精神の整え方の理論と方法を学修します。公衆衛生看護学では、地域で暮らす人々の健康生活を支える看護を学修します。在宅看護学では、地域で療養する人々への看護を学修します。母性看護学、小児看護学、成人看護学、老年看護学では、生活者のライフサイクルに対応して、それぞれの対象特性に応じた理論と方法を学修します。体験・統合科目Ⅰでは、体験学習や看護学実習を通して自らの成長を自己評価し、看護実践力を高めていく科目を学びます。体験・統合科目Ⅱでは、看護の専門性を追求し発展していく科目を学びます。

基礎看護学 看護の基盤となる看護理論と基本技術について学びます。
精神看護学 生活者の社会的自立にむけた認識の整え方の理論と方法を学びます。
公衆衛生看護学 個人・家族・集団・地域の健康の保持増進と疾病の予防、生活の質の向上を目指すための理論と方法を学びます。
在宅看護学 在宅で療養する方や生活のしづらさを抱える方、その家族への看護を学びます。
母性看護学 次世代が健康に生まれ育つための看護について学びます。
小児看護学 子どもが健やかに育まれるための看護について学びます。
成人看護学 成人期の対象の特性と看護について学びます。
老年看護学 老年期の健康課題を理解し、対象の特性に応じた看護実践について学習します。
体験・統合科目Ⅰ 学習の節目ごとに「フィールド体験実習」などの実習や、医療機関や地域での臨地実習を行います。
体験・統合科目Ⅱ 自己の課題を追究する「看護研究」「卒業研究」や「感染看護学」「災害看護学」「死生看護学」などの専門看護を学びます。