インドネシア研修プログラム

「短期海外研修プログラム」の1つであるインドネシア研修プログラムが、令和5年9月1日から9月10日の10日間の日程で開催され、学生4名(2年生1名、3年生3名)、教員1名が参加しました。
新型コロナウイルス感染症拡大により令和2年度から対面での交流を中止していたため、今年は4年ぶりの再開となりました。

研修日程

9月1日(1日目)

福岡空港集合-仁川空港経由-スカルノ・ハッタ空港(ジャカルタ)


9月2日(2日目)

〈インドネシアの文化に触れる〉ガイド同伴によりタマンミニインドネシア・インダー見学


9月3日(3日目)

〈インドネシアの歴史・生活に触れる〉ガイド同伴によるファタヒロ広場見学およびスーパーマーケットでの買い物体験


9月4日(4日目)

〈イッサン大学との交流〉イッサン大学教員による大学概要説明、学生による相互の大学紹介、学内見学、高齢者施設見学


9月5日(5日目)

〈イッサン大学との交流〉イッサン大学学生と一緒に伝統芸能であるバティック体験や国立博物館見学 交流終了後、ブカシに移動


9月6日(6日目)

<メディストラ大学との交流>メディストラ大学教員による大学概要説明、学生による相互の国と大学紹介


9月7日(7日目)

<メディストラ大学との交流>URINDO大学訪問(学生交流・大学見学)、高齢者施設見学


9月8日(8日目)

<メディストラ大学との交流>メディストラ大学学内見学
メディストラ大学学生と一緒に歴史博物館見学、モナス見学


9月9日(9日目)

ブカシからジャカルタまでタクシーにて移動
スカルノ・ハッタ空港-仁川空港


9月10日(10日目)

仁川空港-福岡空港 福岡空港にて解散


1 イッサン大学およびメディストラ大学での研修活動

交流を行ったいずれの大学も、歓迎の舞踊で盛大に迎えていただきました。

イッサン大学では、インターンシップで日本に来る予定の学生さんたちが交流に参加されました。学生さんたちはプレゼンテーションも日本語で行い、渡航前に日本語学習に力を入れて取り組んでいる様子が伝わってきました。

メディストラ大学では、多くの学生さんたちが交流に参加されました。メディストラ大学はコミュニケーション技術に力を入れていると紹介されたとおり、学生さんたちの表情がとても豊かで元気のあるパフォーマンスを披露してくださいました。本学学生のプレゼンテーションにも興味を持ってもらい、多くの質問を受け、本学学生は自国の理解をしておくことの必要性を感じたようです。

メディストラ大学見学では、学習内容のポスター等の教育媒体を学生たちが作成しており、学んだことを他者に伝える能力の高さを感じました。また、看護技術のチェックは個別で受ける必要があり、事例を示された後、患者のアセスメント、物品の準備、看護実践を制限時間内に行いチェックを受けるという説明を聞き、本学の学生は厳しさに驚いた様子でした。

また、メディストラ大学には日本語コースがあるため、特定技能で来日することが決まっている学生さんたちもいました。交流期間中、日本語コースの学生数名が交代で私たちに同伴し、翻訳アプリも活用しながら交流することができました。公式プログラム終了後の時間にも食事に一緒に行くなど楽しい交流をすることができました。学生は韓流ドラマ等の話で盛り上がり、同じようなことに関心を持っていることを感じる一方で、日本に来て働くという明確な目標を持って努力している姿に大いに刺激を受けていました。

イッサン大学での学生交流
イッサン大学での学生交流
イッサン大学での昼食会
イッサン大学での昼食会
メディストラ大学での歓迎の舞
メディストラ大学での歓迎の舞
メディストラ大学でのプレゼンテーションの様子
メディストラ大学でのプレゼンテーション

2 高齢者施設見学

高齢者施設では、同じ施設の中に、自立して生活できる高齢者から寝たきりの高齢者までが入所されていました。スタッフの方の説明では、高齢者が何に興味を持っているのか等、これまでの生活をよく聴いて対応をするなど、個別性を大切にすることを心がけていると話されていました。また、認知症や糖尿病患者の増加という、日本と同じような健康問題があることや、高齢者の介護は家族がするという認識を変えることに施設のスタッフは苦労した話など日本の姿との共通点も感じた体験でした。

3 伝統文化体験等の研修

タマンミニインドネシア・インダーはインドネシア国内34地区(現在4地区増設中)の伝統的な家屋が再現されており、生活用品の展示等がありました。広大な敷地であり全部を見ることはできませんでしたが、インドネシアの民族や文化の多様性を実感することができました。

また、インドネシアはイスラム教徒が約90%であり、人々の生活も影響を受けていることを実感することができました。交流の途中で「お祈りに行ってきます」と言って席を外す方がいたり、ガイドさんも移動中の車の中で「お祈りをします」と言われお祈りをされたりしました。これらの体験は、生活と宗教との関係を身近に感じることができる機会になりました。交通渋滞はかなり酷い状況でしたが、政府がさまざまな対策を取っていることもガイドさんから説明を受け、政策によって市民の生活に与える影響があることなども知ることができました。

タマンミニインドネシア・インダー
タマンミニインドネシア・インダー
バティック体験
バティック体験
モナス塔
モナス塔
メディストラ大学の方とレストランで食事
メディストラ大学の方とレストランで食事

インドネシアの交通状況や治安等を考慮し、学生と教員だけでの行動は避けた研修日程にしました。今回の研修では、交流大学が学生交流や医療福祉関連施設見学のみならず、インドネシアの生活や文化を学ぶ目的での経験プログラムも組み入れてくださいました。今後も両大学との交流を通して、多くの体験、多文化についての理解が深まるような研修にしたいと思います。